成年と少年の刑事弁護活動で,大きく異なることはありますか?

<Q>
成年と少年の刑事弁護活動で,大きく異なることはありますか。
<A>
成人に対する刑事処分は,罪を犯した人に刑罰を科すことを目的としていますが,少年事件は,未成年者であることを考慮して,少年の健全な育成や環境調整を行うことを目的としています。
このため,少年意見の手続では,調査や審判の過程で,少年が将来非行を行う可能性があるか,少年の性格を矯正して非行可能性を排除できるか,保護処分を行うことが問題解決に有効であるか,といったことも考慮して進めていきます。

これに伴い,少年事件の弁護活動(少年事件では,弁護士が「付添人」として活動します。)では,少年の内省を深めるための活動,少年の非行の原因の洗い出し,家庭環境や交友関係の問題点の洗い出しを行うとともに,将来の少年の非行可能性を排除することにつながる,ありとあらゆる活動を行います。
場合によっては,両親が十分に少年を監護出来ない状態と判断されれば,付添人活動の一環として,生活環境を大きく変え,両親ではなく適切な監護者のもとで生活できるよう環境を整備したり,就労先を探したりする場合もあります。

このような,再非行防止のための活動がどの程度出来たのか,少年にとって有効と思われるのかによって,審判での処分も変わります。
仮に,非行事実自体がそこまで重たくないと言えるような場合であっても,少年の生活環境が劣悪で,適切な監護者もおらず,少年本人にも反省の色が全くないとなれば,家庭裁判所としては「少年院送致」の保護処分を検討せざるを得ないことになります。